2022/07/05
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量子科学技術研究開発機構様、岡崎製作所様と共同開発した「硬質な無機絶縁 MIケーブルに均一かつ薄膜の銅メッキ技術」が日刊工業新聞に掲載されました。

日刊工業新聞(2022年5月30日)の紙面で、量子科学技術研究開発機構様、岡崎製作所様と共同開発した、硬質な無機絶縁(MI)ケーブルに対し、均一かつ薄膜の銅メッキを施す技術が取り上げられました。この製品はフランスで建設中の核融合実験炉「ITER(イーター)」の中性子測定装置で用いられる予定です。

また、同新聞の紙面では、弊社社長 中村孝司のコメントも掲載されました。この新技術は3社が帝国イオンの工場に集い研究実験を重ねたものです。新聞の切り抜きを画像で掲載いたします。ぜひ詳細をご覧ください。

神戸 量子化学技術研究開発機構は、帝国イオン(大阪府東大阪市)、岡崎製作所(神戸市中央区)と共同で、フランスで建設中の核融合実験炉「ITER(イーター)」の中性子測定装置で用いる硬質な無機絶縁(MI)ケーブルに対し、均一かつ薄膜の銅メッキを施す技術を開発した。同技術により、高エネルギープラズマ下でも同ケーブルの損傷を防げる。同技術でメッキした計測装置構成機器を7月末までにイーターへ納入する予定だ。

メッキ処理加工の帝国イオンがMIケーブルメーカーの岡崎製作所の技術支援を受け、独自の回転式メッキ装置を開発した。同装置により、5マイクロメートル(マイクロは100万分の1)の薄膜メッキを誤差1マイクロメートルの高精度で施せる。回転の中心位置や陽極の位置などを変化させてメッキの折出速度を一定にする仕組みを採用し、陰極とケーブルの接点条件を最適化するなど工夫した。

日本はイーターの核融合反応時に発生する中性子の総量を計測し、核融合出力を評価する中性子計測システム「マイクロフィッションチェンバー」の開発を担当する。量研機構の石川正男上席研究員は「今回の事例を機にもっと中小企業が加わり、技術を世界に届ける流れを作りたい」と期待を込めた。

【MIケーブル】均一・薄膜で銅メッキ 量研機構などプラズマ下の損傷防ぐ(日刊工業新聞 20220530)

「社会貢献につながる意義は大きい」と手応えをつかむのは帝国イオン(大阪府東大阪市)社長の中村孝司さん。仏南部で建設中の核融合実験炉「ITER(イーター)」で使う無機絶縁(MI)ケーブル用の銅メッキ技術を開発した。

量子化学研究開発機構や岡崎製作所(神戸市中央区)との共同開発。「当社工場に集まっていただき実験を重ねた」のだとか。

国際プロジェクトのイーターは2025年の運転開始予定。コロナ禍もあり渡仏はまだ。「一度は現地を訪れてみたい」と思いをはせる。(東大阪)

いつかは仏訪問(日刊工業新聞 20220602)