《イオンハード(アモルファス)クロムめっきとは》

イオンハードクロムめっきとは従来のクロムめっきとは異なり、クラックのないアモルファス(非晶質)な皮膜で、耐食性に優れている。また、炭化物を共析しているので熱処理により硬度が上がり、高硬度な皮膜になります。 また、めっき液中のクロムのほとんどが3価であるため、環境に優しいめっきです。

《めっき皮膜には、クラックなし》

 

従来のクロムめっき

 

イオンハードクロムめっき

特徴1.高耐食性の皮膜
イオンハードクロムめっきは、Crめっきに比べ下地に対する防食性に優れる

 

《フェロキシル試験の結果》

  0.15
μm
0.5μm 1μm 2μm
Cr-C
Cr

 ピンホールテストの結果、従来のクロムめっきでは、素材に貫通するクラックがあり、膜厚

が増えてもピンホールが無くならない。

 イオンハードクロムめっきでは、わずか0.5μmの膜厚で貫通欠陥は劇的に減少する。

 

《キャス試験の結果》

Cr-C Cr

・鉄板にCr-C、Crを2μmめっき

(有効面 57×75㎜)

 [試験時間2時間]

 キャス試験の結果、従来のクロムめっきでは、クラックから下地の錆が浮き出してくる。

一方イオンハードクロムめっきでは、ノーピンホールであるため、錆の発生が無い。

 

 

《電気化学測定の結果》

従来のクロムめっきと比較して耐薬品性
(特塩化物)に優れています。
電気化学測定による検証データ

 腐食電位をかけることで、不導体化膜が破壊される。

 ニッケルでは約0.3V、従来のクロムめっきでは、0.4Vで腐食が進んだが、イオンハードクロムめっきでは、0.8Vまで腐食がおきない事がわかった。

 

 

《皮膜特性と薬品特性》

特性 従来の工業用クロムメッキ イオンハード
クロムめっき
表面状態 クラック クラックフリー
X線パターン 結晶質 非晶質
過酸化水素水30% クラックから腐食 100時間腐食なし
強アルカリ水溶液 クラックから腐食 1000時間腐食なし
フッ素ガス クラックから腐食 1000時間腐食なし
塩水噴霧 クラックから腐食 塩水を1000時間連続噴霧で腐食なし

 

特徴2.高硬度の皮膜
析出時点約Hv1100 熱処理後Hv1200~1800
                   (熱処理後温度により変動する)

 

《熱処理により硬度1800Hv以上》

硬度 従来工業用
クロムめっき
イオンハード
クロムめっき
常温 800~900Hv 1000~1100Hv
300℃ 700~800Hv 1200~1400Hv
600℃ 400~500Hv 1800~1900Hv
熱処理(1時間)によるクロムめっき硬度の変化

 

《業界標準CMPパッドコンディショナーにイオンハ-ドコート》 

 

 高耐摩耗、耐食性を持つめっき皮膜を新開発!! 

 

 

平成25年度 戦略的基盤技術高度化支援事業で開発された「イオンハード」は、アモルファスのクロム炭化物めっき皮膜です。 
業界標準CMPパッドコンディショナ-を酸性タイプスラリ-に対し耐摩耗性と耐食性を大きく改善させる新しいめっき皮膜を完成させました。

 

 

《CMPパッドコンディショナ-実装評価試験》

【連続ドレツィング劣化試験】
W2000スラリ-を掛け流しでパッド(IC1010)を連続ドレッシングを行い、CPMパッドコンディショナ-の評価を行う。

 


【評価項目】   連続ドレッシング劣化試験結果
①パッドカットレート   ⇒ 従来品に影響なし
②ダイヤ欠け       ⇒ 従来品に影響なし
③ダイヤ脱落       ⇒ 脱落なし
④酸性スラリー汚染    ⇒ ニッケル、クロム溶出ゼロ

 

 

 

【連続ドレッシング劣化試験後の7枚によるウエハ-研磨試験】

 各条件で連続ドレッシング試験したCMPパッドコンディショナ-の(計7枚をW2000スラリ-によるin-Situプロセスでウエハ-研磨試験を行いそれぞれの研磨性能の評価を行う。

【評価項目】       連続ドレッシング劣化試験結果
⑤ウエハー研磨レート   ⇒ 従来品に影響なし
⑥ウエハー均一性     ⇒ 従来品に影響なし
⑦ウエハースクラッチ   ⇒ スクラッチが減少
⑧ウエハーダスト     ⇒  ニッケル、クロム汚染
                    測定限界値以下